モラン The Groke

icon-quote-leftモランのなき声は、わたしがいままで聞いた声のうちで、一番さみしいものでした。遠くなったかと思うと、また近くなり、そしてきえました。 (モランについて語るムーミンパパのことば)icon-quote-right

講談社 講談社文庫『ムーミンパパの思い出』P.92

 

不気味な女のまもの。その恐ろしい存在感は、行くさきざきで、みんなを怖がらせます。急に目の前に現れ、ただ黙っているモランから出る冷たいオーラは、地面までも凍らせてしまいます。

だれもモランについて良く知る者はおらず、誰もモランのことを好きではありません。そしてモランもやはり誰のことも好きではなく、たいていの場合、モランは、その大きな丸い目で脅すようにこっちをじっと見つめ、そして気が済むと同時に、姿を消してしまいます。ムーミン一家もまた、モランを怖いと感じる一方で、モランの絶望的な孤独感に同情しています。

『たのしいムーミン一家』で、ムーミンはモランと初めて出会います。飛行おにが探しているルビーの王さまは、トフスランとビフスランがモランから盗んだものだったため、モランもまたルビーの王さまを探していたのです。しかしモランは、飛行おにの魔法の帽子を与えられ姿を消します。モランはいつでも一人で、その歩いた跡は、草木が凍り、地面も霜げてしまいます。