『少女ソフィアの夏』が待望の映画化!【本国サイトのブログから】

作家であり、アーティストであるトーベ・ヤンソンの名作で、北欧文学のベストセラー『少女ソフィアの夏』が、待望の映画化されることになりました。

映画「少女ソフィアの夏」は、今年の夏、フィンランドの群島地域で撮影されます。監督は、「運命のイタズラ」「ザ・ワン・アイ・ラブ」のチャーリー・マクダウェル。主演は、アカデミー賞に8回ノミネートされたことがあるグレン・クローズと、「わたしは最悪。」で同じくアカデミー賞にノミネートされたノルウェー人の俳優、アンデルシュ・ダニエルセン・リーが務める予定です。

グレン・クローズ
Photo: Lev Radin 2019, Shutterstock

グレン・クローズは、最近ではネットフリックスでセス・ゴードン監督のアクション・コメディ「バック・イン・アクション」と、リー・ダニエルズ監督のエクソシスム・スリラー「The Deliverance(原題)」という2つの長編作品の撮影を終え、半世紀にわたって活躍している、エンターテインメントの世界では欠かせない俳優です。


アンデルシュ・ダニエルセン・リー
Photo: Kris Myhre

映画「少女ソフィアの夏」で父親役を演じるのは、アンデルシュ・ダニエルセン・リー。アカデミー賞ノミネート作品「わたしは最悪。」が絶賛され、国際的な評価を得ています。

「大好きな小説のひとつを映画化できることを、心から光栄に思います」


チャーリー・マクダウェル
Photo: Thomas Birkett

監督のチャーリー・マクダウェルは、自身もトーベ・ヤンソンとムーミンのファンであり、この小説をとても大切に思っていると語っています。
「大好きな小説のひとつであるトーベ・ヤンソンの『少女ソフィアの夏』を映画化できること、そしてこの物語の舞台である美しい国フィンランドで撮影できることを、心から光栄に思っています。
グレン・クローズと仕事をすることは、私の長年の夢でした。彼女の思慮深さ、多才さ、そして舞台とスクリーンの両方で、観客を深く魅了する存在感に、私は長いこと惚れ込んでいたのです。アンデルシュ・ダニエルセン・リーは、ヨアキム・トリアー監督との素晴らしいコラボレーションで初めて知ったのですが、すぐに北欧で最も好きな俳優の一人になりました。この映画で共演する、これ以上の素晴らしいコラボレーションはないと思います」

「この物語が大きなスクリーンで甦るのを見たら、個人的にも深く感動すると思います」

1972年に出版された不朽の名作『少女ソフィアの夏』は、トーベ・ヤンソンにとってとても個人的な作品であり、お気に入りの作品の一つでもありました。
この作品は、群島地域の孤島で、夏の日々を過ごす少女ソフィアと、その祖母のユニークな友情を描いています。お互いの恐怖、気まぐれ、切望などを知っていくうちに、強く、慎み深い愛情が生まれ、それは夏を過ごす人たちだけでなく、島そのものも包んでいくのです。
2人のやりとりは、普遍的な真実――若さと老いや、死の恐怖への知恵を表現しています。そして島の世界は、私たち自身の小宇宙のメタファーとして描かれています。
トーベ・ヤンソンの姪のソフィア・ヤンソンは、こう語っています。
「『少女ソフィアの夏』は世界の多くの読者にとって大切な作品です。私にとってもトーベの作品の中で最も好きな作品であり、心の中で特別な場所を占めています。大好きな祖母の声、祖母の島との関わり方、歩く姿など、一つ一つの言葉が幼い頃の思い出を鮮明に甦らせてくれるのです。この物語が大きなスクリーンで甦るのを見られるのは素晴らしいことであり、個人的にも深く感動することでしょう」

映画の公開時期やソフィア役は誰が演じるかなどは、ムーミンとトーベ・ヤンソンの公式サイトなどで続報をお待ちくださいね。

小説『少女ソフィアの夏』についてはこちら→https://www.moomin.co.jp/about/tove-jansson-books

翻訳/内山さつき