今日は3(ミ)月1(イ)日【ムーミン春夏秋冬】
3月1日=3(ミ)1(イ)にちなんだリトルミイフェア好評開催中! 本日は3(ミ)月1(イ)日、当日ということで、改めてリトルミイの魅力に迫ってみたいと思います。
まず、基本的なキャラクター紹介はこちら。
ブログでも、「この子の名前は?」で名前のこと、「ちびのミイが言っていないのはどれ?」で名言について、「ちびのミイのきょうだいは何人?」では親きょうだいにまつわる謎など、たびたび取り上げてきました。
ファンの方にとってはおなじみのことばかりかもしれませんが、基本に立ち返って、リトルミイについて掘り下げてみましょう。
リトルミイが生まれたのは?
リトルミイ(小説とコミックスの日本語訳では「ちびのミイ」)が最初に登場したのは、小説『ムーミンパパの思い出』(1950年出版)。
第7章に次のような記述があります。
夏至の夜も、あっというまにすぎました。ちょうどそのころ、ミムラの末むすめが生まれて、ミイと名づけられました(ミイというのは「いちばん小さいもの」という意味です)。(講談社刊/小野寺百合子訳より引用)
絵本でも大活躍
ムーミンシリーズ初の絵本『それから どうなるの?』(1952年出版)の原題は『Hur gick det sen?』。直訳すると「そのあと何が起こったの?」という意味合いですが、英語では『The Book About Moomin, Mymble and Little My』=「ムーミンとミムラとリトルミイに関する本」というタイトルになっています。
ミルクを買いに出かけたムーミントロールは、家路を急ぐ途中、いなくなった妹のミイを探すミムラねえさんと出くわします。
ミイのあとを追うような形でページをめくっていくと……?
裁縫かごにすっぽり
小説『ムーミン谷の夏まつり』(1954年出版)では、ミムラねえさんとミイがムーミンやしきに滞在しています。
小説と絵本、コミックスは必ずしも連動していませんが、こうして発表順にみていくと、ふたりがムーミン谷で暮らすようになったいきさつが絵本で描かれていた、という読み方もできるかもしれません。
水につかってしまったムーミンやしきから劇場に移り住んだ一同でしたが、ミイはうっかり水に落ちて流されてしまいます。近くに浮いていた裁縫かごに乗り込むと、偶然にもスナフキンに釣り上げられいっしょに旅にすることに。
この挿絵を見ると、その小ささがよく伝わってきますね。
小説では『ムーミン谷の冬』、短編集『ムーミン谷の仲間たち』、『ムーミンパパ海へいく』でも、重要な役割を果たしています。
コミックスの登場エピソードは?
一方、1954年からイギリスの夕刊紙『イブニング・ニュース』で連載が始まったムーミン・コミックスでは、1956年発表の「家をたてよう」(ムーミン・コミックス第4巻/筑摩書房刊/冨原眞弓訳)にて初登場。
母親のママミムラ(ミムラ夫人)とムーミンやしきにやってきて、そのまま居ついてしまいます。
コミックスでは他に「恋するムーミン」「ムーミン谷のきままな暮らし」「彗星がふってくる日」などで、その姿を見ることができます。
毒舌かなと思ったら親切な一面があったり、自分に正直な行動が実は人助けになったり、一筋縄ではいかないリトルミイ(ムーミンシリーズの登場キャラクターはみんなそうですが)。グッズきっかけで好きになったという方もぜひ原作をひもといて、多彩な魅力にふれてみてくださいね。
文/萩原まみ(text by Mami Hagiwara)
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