トーベ・ヤンソンのヘルシンキのアトリエ


先日、ムーミンチームは、幸運にもヘルシンキのトーベ・ヤンソンのスタジオを訪れることができ、この素晴らしい場所でたくさんの写真を撮りました。

トーベがこの最上階のアトリエに越してきたのは、1944年のことでした。戦争の後、この場所は荒れ果てていましたが、トーベはここに可能性を見いだし、自分のアトリエにしたのでした。屋根は雨漏りして壁に美しい模様を描き、暖房さえもありませんでした。しかし、そこは家であり、彼女が自由に創作できる場所だったのです。

トーベは最初、このアトリエを借りていましたが、ムーミンコミックスを制作する7年間の契約をロンドン・イブニング・ニューズ紙と結んだことによって、ついにここを購入する資金援助を受けることができたのでした。トーベのパートナーであるトゥーリッキ・ピエティラも同じ建物にアトリエを買いました。彼女たちは屋根裏の通路を通って、直接お互いを訪ねたり、トゥーリッキが作った夕食を一緒に食べたりすることができたのです。この通路には、トーベとトゥーリッキが絵画作品を一時的に保管していたため、そこは時には即興的な展覧会としての役割も果たすこともありました。

トーベはアトリエで絵画作品やイラストを描き、大きなムーミンハウスを作りました。そして、「小さな部屋」と呼んでいた部屋で、手書きで物語を書きました。後から増築したロフトからは、目覚めた時、大好きな海を見ることもできました。

2001年に亡くなるまで、トーベはこのアトリエ兼自宅で制作を続けました。

翻訳/内山さつき