ちびのミイのきょうだいは何人?
雨や曇り続きで、気持ちまでどんよりしてしまいそうな梅雨どき。ムーミンバレーパークでは、この時期に欠かせない傘を使った、カラフルなアンブレラスカイが人気を集めています。
今年は前期(4月17日~6月20日)と、後期(6月26日~8月29日 ※6月21日~25日は傘の入れ替え作業期間)の二期に分け、デザインとテーマを変更。
現在は「ムーミン谷とアンブレラ」というテーマに沿って、ミムラ一族が総出でゲストを出迎えてくれています。
今回はアンブレラスカイにちなんだムーミンクイズ!
ちびのミイのきょうだいはいったい何人いるのでしょうか?
「ミイにきょうだいがいるの!?」と驚かれた方も、「ミムラねえさんとスナフキン?」と思った方もいらっしゃるかもしれませんね。
パーク内にもヒントはたくさんありますから、正解をご存知の方も多いかも?
Lettula(パンケーキレストラン)の限定メニュー「ミムラと兄弟たちのパンケーキ」は、マシュマロでミムラ族の子どもたちを表現!
パーク内のアトラクション「リトルミイのプレイスポット」でも、答えがわかるかもしれません。
アンブレラスカイ「ムーミン谷とアンブレラ」やアトラクション「リトルミイのプレイスポット」の原作は、コミックス「家をたてよう」(ムーミン・コミックス 第4巻収録/筑摩書房刊/冨原眞弓訳)。
ミイのきょうだいたちが大騒動を巻き起こす楽しいお話で、新作アニメ『ムーミン谷のなかまたち』の第1話「リトルミイがやってきた」でもおなじみ。
ブログ「令和元年の子どもの日」で詳しくご紹介しているので、ぜひご参照くださいね。
このエピソードの冒頭、ムーミンやしきの扉を叩いたのは大勢の子どもたちを連れたママミムラ(ミムラ夫人)。
ちょうどムーミンやしきに滞在していたミムラねえさんたちが出迎えると、ママミムラは「娘や 元気かい? あんたの弟や妹だよ」と言います。いちばん前で目立っているのが、コミックスでは初登場のちびのミイ!
このコマではおだんご頭の女の子たちばかりに見えますが、旅行カバンの後ろあたりにツンツン頭の男の子の姿が見えますね。
「いやだ ママ またこんなに増えたの?」とミムラねえさんもびっくり。
ママミムラは放任主義。子どもたちがイタズラをしても叱ることなく、ミムラねえさんに「子どもたちを外で洗っておやり ついでに頭数も確かめてね」と頼みます。
「自分たちで数を数えてね 17人いるはずよ」
ミムラねえさんは数に含まず、ちびのミイを含めて、17人。
コミックスではスナフキンとママミムラのつながりは描かれていないので、スナフキンを入れずに考えると、ママミムラ(ミムラ夫人)の子どもは合計18人(=18人きょうだい)で、ミイにはきょうだいが17人いるということになります。
しかし、一筋縄ではいかないのがトーベ・ヤンソンが生み出したムーミンの世界。
コミックスでは「17人」とされていますが、小説『ムーミンパパの思い出』(新版『ムーミンパパの思い出』講談社刊/小野寺百合子訳/畑中麻紀翻訳編集)にはまた違う数字が登場するのです。
王さまの島で、若き日のムーミンパパたち一行が出会ったミムラのむすめ(ミムラねえさん)と、その母親であるママミムラ(ミムラ夫人)。ママミムラは初対面のムーミンパパに向かって「子どもが十八人も十九人もいれば」と言います。
その時点ですでに数があいまいなのなのですが、その後、夏至の頃にちびのミイが生まれ、さらにヨクサルと恋に落ちてスナフキンが誕生。
小説にも、長女のミムラねえさんが弟妹たちを洗う挿絵があります。このときは数は明記されていません。
後ろにひとり座っているのが、(その時点では)末むすめのミイでしょうか。
さらに驚くべきことに、物語のエピローグでムーミンやしきを訪ねてくる場面には「ミムラのむすめと、三十四人のミムラっ子たちと、それにちびのミイ」と書かれているのです。
スナフキンも加えると、ママミムラの子どもはなんと37人(=37人きょうだい)!
つまり小説の設定では、ミイにはきょうだいが少なくとも36人いる、ということになります。
ちなみに、スナフキンのお父さんがヨクサルだとされている以外は、子どもたちの父親が誰なのか、存在するのかどうかもはっきりしません。
また、その時点でママミムラが連れてきたのがミムラのむすめとちびのミイと34人のミムラっ子なのであって、それが全員だとは限らないのです。
もしかしたら、スナフキンみたいに、別行動をしているきょうだいが他にももっといるのかもしれませんね。
萩原まみ(文と写真)