自然とともにムーミンの日2024!【ムーミン春夏秋冬】

2024年のムーミンの日のテーマはRespect for Nature
グリーンを基調としたメインビジュアルは「ムーミンたちと自然」を表現しています。

ムーミンの物語において、Nature=自然はとても大切な要素のひとつ。
ときに洪水に見舞われたり、冬には雪に閉ざされたり、厳しい側面も描かれますが、全作において自然と密接なつながりがあり、どの作品を取り上げればいいか迷ってしまうほどです。

緑あふれるムーミンの世界

メインビジュアル出典は明らかにされていませんが、よく似た絵をコミックス「黄金のしっぽ」の冒頭で見つけました。
植物の種類は違うものの、やはり花々に囲まれています。

要注目なのは、ムーミントロールのしっぽの先。コミックスでは、しっぽの毛が薄くなってしまって釣りどころではない……という場面で、しっぽの先は花に隠れています。
メインビジュアルではチャームポイントであるふさふさのしっぽがしっかりと描き加えられていますね。

小説の表紙と挿絵に見る自然

小説では、たとえば、『たのしいムーミン一家』は、ムーミン谷がいちばんきらめく春から夏の終わりを舞台にしたお話。
緑の木々や一面の白い花々、表紙の絵からも自然の豊かさが伝わってきます。

冒頭の地図を見てみると、海、山、森、川と、ムーミン谷が自然に囲まれていることがよくわかります。

ぽかぽかした太陽の光を浴びながら、飛行おにの帽子から生まれた雲に乗って遊ぶムーミントロールスノークのおじょうさん

トフスランとビフスランのスーツケースをめぐる裁判が行われたのはライラックのしげみ。ふたりはさくらんぼを食べ、ビフスランはたねを裁判官役のスノークに飛ばしています。

ムーミン谷さながらの自然を満喫できる場所

ムーミンの世界を体感できる自然いっぱいの場所といえば、そう、ムーミンバレーパーク

ムーミン屋敷を中心にきれいに手入れされたメインエリアももちろん素敵なのですが、個人的なお気に入りはややワイルドな自然が楽しめるスナフキンのテント。湖沿いの歩道を進んでいくと季節の移り変わりが感じられ、すっぽりと木々に囲まれて、お話のなかに入り込んだような気分を味わうことができます。
開園当初はテントとベンチぐらいで「何もない場所」なんて言われることもありましたが、先日のリニューアルで、いつでもスナフキンが待っていてくれるスポットになりました。

さらに今年、新エリア「入り江のテラス」がお目見え。98()まではサマーイベント「ムーミン谷でみずあそび」を開催、飛行おにの帽子から水が噴き出す「飛行おにの魔法のスプラッシュゾーン」を楽しむことができます。

びっくりするぐらいの勢いで水が出ますから、スニフたちみたいに慎重に様子をうかがってから近づいてみてくださいね。

2024年のムーミンの日は?

今年もムーミンバレーパークでは「ムーミンの日スペシャルウィーク」として、89()から818()までの10日間、さまざまな企画が予定されています。
お出迎えしてくれるのは、水着姿のムーミントロールとムーミンパパ去年とはまた別の水着をまとったスノークのおじょうさんにも会えるかも!

ほかにもあちこちでたくさんのイベントが予定されていますから、最新情報はこららでご確認ください。

110回目のバースデー

ところで、さきほどご紹介した『たのしいムーミン一家』の表紙、原語であるスウェーデン語の題名が金色に輝いていることにお気づきでしたでしょうか?
こちらは81日に発売されたばかりの文庫本サイズの特装版。中の文章はもちろん大幅改訂がなされた新版のもの! 名言入りアートカードやダイカットシールが封入されたスペシャル仕様で、『ムーミン谷の彗星 特装版』と2冊同時発売です。

また、202489日=ムーミンの日=原作者トーベ・ヤンソンの誕生日は110回目にあたることから、関連グッズも人気を集めています。

この特別な年にもっとトーベについて知りたいなら、映画化でも話題の小説『少女ソフィアの夏』新版もおすすめ。トーベの自然観がよりリアルに伝わってきます(映画についての詳細はまだ少し先のようです)

夏休みやお盆休みには本格的なアウトドアを楽しむのもよし、身近な公園や川などで自然と軽く触れ合うもよし。ムーミンの本やグッズをおともに、楽しい(そして安全な)夏をお過ごしくださいね。

文と写真/萩原まみ(textphoto by Mami Hagiwara